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2013年12月15日更新
NO.131(2013.11.15)
 中国天津市南開大学で開催された第5回東アジア人文学フォーラム。2013年11月2日撮影。李成市早稲田大学文学学術院長が開会の挨拶を行った。今回のテーマは「自然と人間、現代化」で、早稲田大学からは河野貴美子さんが基調講演をし、千野拓政さん、嶋ア尚子さん、真辺将之さんが報告を行った。2009年に始められたこのフォーラムも今回で5大学を一巡した。フォーラムに先立って代表者会議が開かれ、これまでの成果を踏まえてさらに継続することとなった。来年度は韓国漢陽大学で開催される。                    

2013年11月15日更新
NO.130(2013.10.15)
  オー・クニクスブール城はストラスブール近郊の丘陵上にある。12世紀の城であるが、30年戦争(1618〜1648年)で廃墟となった。普仏戦争の後、アルザス地方がドイツ領となり、ウィルヘルム2世の命令で30年戦争以前の姿に復元されたものである。建築家ボド・エブハルトが綿密な考証を行って中世の城郭を蘇らせたもので、内部は博物館的な要素もある。縄張りは、非常に細かく構成されていて、日本の織豊期の城を思わせるものがある。大きな挽き臼のために風車が作られている。確かに籠城戦になれば穀物を粉にする道具が必要になる。日本でも中世城郭の調査で石臼が発掘されるが、風車までは作られなかったであろう。                    

2013年10月15日更新
NO.129(2013.9.15)
 ライステラスの中にある長い石段を下ったところにグヌン・カウィの石窟がる。バリ島タンパシリンにある11世紀の遺跡。ワルマデワ王朝の第6代アナック・ウンス王家の陵墓といわれる。パクリサン川の清流が刻んだ岩山に彫られている。日本中世にも石殿と呼ばれる宮殿を模した石造物があるがそれよりもはるかにスケールが大きい。横には仏教僧の修行窟とよばれるも岩屋があるが、仏像そのものを彫刻することはなかったのだろうか。                    

2013年9月15日更新
NO.128(2013.8.15)
 バリ島、プラ・グヌン・カウイ付近の水田。2013年8月4日撮影。2012年度にユネスコの世界遺産に登録されたインドネシア・バリ島の「文化的景観」。ユネスコの報告書ではCultural Landscapeとしてまとめられている五つのゾーンの一つにタンパシリンの「パクリサン川流域のスバック景観」がある。プラ・グヌン・カウイはこのゾーンに含まれ、清流の両岸に遺跡がある。日本人には懐かしい磨崖の石塔が並んでいて圧巻であるが、同様に心惹かれたのは作業の手を休めて立ち話をする地元の人たちの姿である。儀礼用の晴れ着を身にまとった女性が、普通に立つことさえ難しい軟弱な地盤の上で、何事もなく頭上に供物などを載せ、情報交換を行っている。バリ島スバックにおける世界遺産のコンセプト「トリ・ヒタ・カラナ」(神・人間・自然の調和)が無理なく実践されている。                    

2013年8月15日更新
NO.127(2013.7.15)
 総合人文科学研究センター(研究部門・トランスナショナル)と高等研究所(研究エリア・比較文明史)共催セミナー「アジアの水利問題と国家・社会 その3」シンポジウム「中世村落の総合的復原研究―備中国新見荘の歴史と水利」の開催。2013年7月13日。早稲田大学小野記念講堂。科学研究費基盤研究(B)「備中国新見荘における総合的復原研究」が4年目となり、成果発表の時を迎えた。ここでは、海老澤の「多層荘園記録システムの構築に向けて」から始めて、15名の方に報告をいただき、現段階における研究成果を明らかにした。出席者は70名。京都、大阪、神戸、福岡などから参加された人もいて、このシンポジウムの広がりを感じた。パネルディスカッション終了後の意見交換会には33名が参加し、たたら製鉄と中世史研究の関係などに議論が及んで盛り上がった。                    

2013年7月15日更新
NO.126(2013.6.15)
 シンポジウム「日本中世の荘園空間と水利」。2013年6月17日撮影。早稲田大学戸山キャンパス33号館16階の第10会議室にて。総合人文科学研究センター(研究部門・トランスナショナル)と高等研究所(研究エリア・比較文明史)の共催で行われている「アジアの水利問題と国家社会」シリーズの2回目。科学研究費基盤研究(B)の調査として行われた「備中国新見荘における総合的復原研究」(研究代表者海老澤)の成果をもとに、現地の水利状況とさまざまな地名データを照合することによって水田農耕社会の実態を明らかにし、東寺領荘園の実態に迫るものである。新見荘史料の所在と年次比定について今回の成果が示された後、荘内を西方・金谷、足立・上市、坂本・千屋、高瀬・釜村の4ブロックに分けて水利と地名に関する報告が行われた。                    

2013年6月15日更新
NO.125(2013.5.15)
 アルザスのエコ・ミュゼ。2013年3月19日撮影。エコ・ミュゼは、文字通り訳せば、「環境博物館」だが、中世農村を意識した歴史性のある野外博物館である。このエコ・ミュゼは大きな池と森を擁する公園の中にあり、中世のムラが復原されている。子ども達にフランスの原点を教育する施設であり、中世の城も、上に小屋組みが乗る構造になっていて、絶対王政期の城よりも古めかしい。望楼の窓には沢山の遠めがねの形をした地名確認装置が付いており、団体見学に対応できるようになっている。多くのボランティアが参加し、牛や馬による農業が行われている。                    

2013年5月15日更新
NO.124(2013.4.15)
 ストラスブール大学のMaison Universitaire France-Japonでの講演風景。2013年3月18日撮影。ストラスブール大学は西欧中世史に大きな足跡を残したマルク・ブロックが教鞭を執っていたところ。マルク・ブロックの悲劇的な生涯とともにその学風は20世紀後半の日本に大きな影響を与えた。主要な功績は中世農村史研究とアナール学派の創立で、キャンパス内の中心的な校舎はマルク・ブロックの名を冠して呼ばれている。今回、日本学術振興会ストラスブール事務所の主催で講演を行った。テーマは「日本および東アジアにおける村落景観と現代社会」。歴史学部のGeorges Bischoff 教授から貴重なご教示をいただき、翌日マルク・ブロック自筆のノートなどを拝見することが出来た。                    

2013年4月15日更新
NO.123(2013.3.15)
 科研「備中国新見荘における総合的復原調査」ワークショップ4。2013年3月9日。この科研調査も3年を過ぎ、まとめの段階となってきた。東寺百合文書を中心として豊富な史料があり、さまざまな問題が論じ合える。意外にも住宅地域に接したところに現地景観が良く保存されており、大判の航空写真によってそのことがよくわかる。今回は若手を中心にワークショップを開催した。東寺文書の研究者においでいただいてこれらの研究成果を披露した。6月17日には「日本中世の荘園空間と水利」、7月13日には「中世村落の総合的復原研究−備中国新見荘の歴史と水利−」という二つのシンポジウムを企画している。                    

2013年3月15日更新
NO.122(2013.2.15)
新高層棟から眺めた39号館第2研究棟。2013年2月6日撮影。耐震性の問題から、戸山キャンパス33号館(教授会用の第1会議室がある文学学術院の中心施設)が立て替えとなった。完成が近づき、関係者の視察が行われる。初めて自分の研究室(第2研究棟6階)を見下ろす位置から間近に眺める。第2研究棟は扇形の面白い形をしているが、スクエアーな建物の方が、重心がセンターにあって安定する。遠方は36号館。36号館も39号館も我々が学生時代にはなかった。戸山キャンパスも大きく変わっている。                    

2013年2月15日更新
NO.121(2013.1.15)
 巳年に因んで、アンコールワット第一回廊東面にある「乳海攪拌」のレリーフ。2006年8月2日撮影。おそらく蛇にかかわる最もスケールの大きな伝説で、芸術性もすばらしい。カンボジアに伝わるヒンドゥー教の天地創造神話。海を千年にわたって攪拌すると不老不死の薬が生まれる。そこで神々と阿修羅(悪神)が大蛇の胴体を綱として綱引きを行い、その間に海は豊穣な乳海となり、女神のアプサラやラクシュミーが生まれ、さらに不老不死の妙薬アムリタが得られる。中央がヴィシュヌ神で、綱引きの指揮を執っている。結局、神々は勝利。めでたし、めでたし。                    

2013年1月15日更新
NO.120(2012.12.15)
 早稲田大学小野講堂における第4回東アジア人文学フォーラム。2012年12月8日撮影。漢陽大学(韓国)、南開大学(中国)、国立台湾大学、清華大学(中国)、早稲田大学による研究集会。今回のテーマは「危機と再生−グローバリズム・災害・伝統文化」。基調講演「文化的景観の危機と再生−東アジアの村落景観をめぐって−」を行う。パワーポイントの写真は中国広西チワン族自治区龍勝県大寨村の農家民泊。3月の北京清華大学の会場と比較すると、同時通訳ブースが聴衆席から完全に分離され、小野講堂の利点が良く生かされていた。パワーポイント操作と照明は事務所の人が行ったが、これが完璧に近く、講演者のスクリーンイメージを超えていた。講演終了後、写真を見て同時性の高さに驚く。また、プログラム終了後のエクスカーションも日程的に全く問題がなかった。総合人文科学研究センターの活動規範が一つできあがったと感じた。                    


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