アメリカ大学視察の概要

1 期間2004年10月10日〜17日
2 訪問先州立イリノイ大学アーバナ・シャンペン校(イリノイ州)
私立ノースウエスタン大学(イリノイ州)
3 目的時代の変化や要請に対応した「新しい学生指導・学生支援のあり方」について研究するため、アメリカの公立・私立大学の経験や実情を調査する。
4 調査事項 @Parents’ Day/Weekの実態
A新入生に対する導入時教育の実態
●成果
@Parents’ Day/Weekの実態について
   アメリカの大学においては、日本の場合と違い、学生は学寮生活を送るのが一般的である。入学時および新学期開始時に親が大学に荷物の搬入などのために訪れる。学寮の食事からセキュリティー問題まで、親は学生の生活に強い関心を持つ。大学はこのような個々の問題に対処するとともに、大学全体を父母に知ってもらうため、学年のはじめに大学に父母を招待するプログラムを組んでいる。これがノースウェスタン大学においては、Family Weekendと呼ばれる行事である。ノースウエスタン大学においては、日本で一般化しつつある地方での説明会は行われない。
 以上のように、事情は大きく異なるが、早稲田大学においては、父母の大学への招待を実行することによって説明責任の一部を確実に果たすことになる。今回の調査によってその際の指標を得ることが出来た。
 
イリノイ大学日本館にて。
館長の郡司紀美子氏(和服)とパット・アスキュー副学長。
 
ノースウェスタン大学の学生食堂にて。
最近オープンした寿司コーナーが人気。
A新入生に対する導入時教育の実態
 12日、州立イリノイ大学のJesse Delia教務部長から状況を詳しく聞き出すことが出来た。アメリカの大学には「導入教育」あるいは「導入時教育」にぴったり一致する用語は存在しない。強いて言えば、Academic Advisingとなるが、これとて、ある一貫した教科プログラムを示す言葉ではない。ただし、日本と同様、高校レベルの数学を復習するプログラムや初歩的な作文能力を高めるプログラムが用意されている。これらのプログラムをどのように選択するかは、新入生にとって難しい問題であり、その際Peer Adviserの制度が有効である。なお、早稲田大学が行っている導入時教育のなかで、テーマカレッジには特別強い関心が示された。
 
ノースウェスタン大学のシンボル、アーチにて。


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